マイホームの購入を考えるとき、多くの人が「戸建てにするかマンションにするか」で悩みます。戸建てとマンションはどちらにも魅力があり、価格や立地、維持費、将来の資産価値など、選ぶ基準はさまざまです。
本記事では、戸建てとマンションの違いやメリット・デメリットを、さまざまな角度から比較して解説します。最後まで読めば、自分にとってどちらがより適しているのか、見極められるでしょう。
戸建てとマンションはどっちがいい?違いを7項目から比較


戸建てとマンションは、住居の形態だけでなく、費用や利便性、管理面などにも違いがあります。以下では、戸建てとマンションのどっちがいいか、7つの視点から比較してまとめました。
戸建て | マンション | |
---|---|---|
購入費用 | 本体価格はマンションより安めだが、土地代や外構工事費がかかる場合もある | 土地代が含まれておらず、都心部では価格が高めになる傾向がある |
諸費用 | 仲介手数料・登記費用・火災保険料などが必要だが、全体的に抑えやすい | 修繕積立基金や管理準備金など、初期費用が高くなる場合もある |
維持費 | 自分で修繕計画を立てる必要があるが、管理費や駐車場代はかからない | 管理費・修繕積立金・駐車場代など、毎月の固定費がかかる |
資産価値 | 建物の価値は下がりやすいが、土地が残るため資産価値を維持しやすい | 立地やブランド次第で維持可能 |
防犯・防災 | 自己管理が基本。地震などの災害時に柔軟に避難できるメリットもある | オートロックや管理人常駐で防犯性が高いが、災害時は高層階の避難に不安がある |
住みやすさ | 生活音を気にせず暮らしやすく、自由度が高い | 駅近で利便性が高く、共有施設も充実しているが、音などに配慮が必要 |
リフォーム・リノベーション | 自由度が高く、自分のタイミングで施工が可能 | 管理規約や住民の合意が必要なケースが多く、制限を受けやすい |



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購入費用
住宅を購入する際の費用は、住宅の種類によって大きく異なります。以下は、住宅種別ごとの平均購入価格です。
住宅の種類 | 平均購入価格(万円) |
---|---|
新築マンション | 5,245万円 |
土地付き注文住宅 | 4,903万円 |
注文住宅 | 3,863万円 |
建売住宅 | 3,603万円 |
中古マンション | 3,037万円 |
中古戸建住宅 | 2,536万円 |
上記の表からもわかる通り、新築マンションや土地付き注文住宅は購入費用が高くなる傾向です。特に新築マンションは、立地の良さや建物設備の充実などにより高額になるケースが多く、5,000万円を超える水準となっています。
一方で、建売住宅や中古住宅は価格を抑えやすく、予算重視の購入者にとって選びやすい選択肢といえるでしょう。どの住宅タイプを選ぶかによって、必要な資金や住宅ローンの負担が大きく変わるため、ライフプランと資金計画に合った住宅を選ぶことが大切です。


諸費用
不動産購入には物件価格以外にも諸費用がかかります。新築マンションの場合、引き渡し時に修繕積立金として数十万円が一括で請求されることが多く、諸費用の総額が大きくなりやすい傾向です。また、中古物件では戸建て・マンションにかかわらず、不動産会社への仲介手数料(通常は物件価格の3%+ 6万円)が発生します。


以下は諸費用の代表的な内容と金額の目安です。
住宅の種類 | 諸費用の目安 | 備考 |
---|---|---|
新築マンション | 物件価格の約3~5% | 仲介手数料が不要な場合が多く、諸費用は比較的少なめです。 |
新築戸建て(建売) | 物件価格の約6~9% | 仲介手数料が発生し、土地と建物それぞれに登記費用が必要になります。 |
土地付き注文住宅 | 物件価格の約7~10% | 土地購入・建築契約それぞれに費用がかかり、手続きも複雑です。 |
中古マンション | 物件価格の約6~8% | 仲介手数料や修繕積立金の前払いが必要なケースがあります。 |
中古戸建て | 物件価格の約6~9% | 建物の状態によってリフォーム費用が別途必要になる場合もあります。 |
物件やローン内容によって金額は変動しますが、諸費用を見落とすと予算オーバーの原因になります。特にローン契約時に必要な保証料や団体信用生命保険の費用なども含めて、トータルコストを把握することが大切です。
維持費
購入後も住まいにはさまざまな維持費が発生します。主な項目は、管理費・修繕費・固定資産税・光熱費・保険料・駐車場代などです。
費目 | 戸建て | マンション |
---|---|---|
修繕・メンテナンス費用 | 自己判断で必要なタイミングで実施(年平均10~15万円) | 管理組合主導で長期修繕計画に沿って実施(毎月修繕積立金として1~2万円程度) |
管理費 | 基本的に不要 | 毎月1万~2万円程度が発生 |
駐車場代 | 敷地内に確保できるケースが多く無料 | 月5,000~20,000円程度が必要な場合が多い |
固定資産税 | 土地・建物ともに課税対象。土地が広い分高くなる傾向あり | 建物のみが中心で、専有面積によって税額が変動 |
維持費の抑えやすさ | 自己管理できる分、コスト調整がしやすい | 一定額の支出が定期的に必要で、抑えにくい傾向 |
戸建ては自分の判断で修繕や点検を行うため、計画的に管理できれば費用を抑えることも可能です。ただし、大規模修繕時にまとまった出費が発生するリスクもあります。一方、マンションは毎月の支払い額が明確で、管理の手間は省けるものの、継続的な出費が避けられません。
このように、維持費の内容や負担の仕方は住宅の種類によって大きく異なります。自身のライフスタイルや家計に合った選択を意識することが大切です。


資産価値
戸建てとマンションでは、資産価値の減少スピードが異なります。戸建て住宅は建物の耐用年数が短く、築年数が経つと急速に資産価値が下がる傾向があります。ただし、土地部分の価値は建物部分に比べて安定的です。
マンションは建物の耐用年数が長く、築年数が経っても一定の資産価値を保てます。立地が良い物件であれば、築年数が経過していても、高い価格で売却できるかもしれません。ただし、管理状態や大規模修繕の履歴が不十分な場合は、資産価値の下落スピードが早まる可能性もあります。
防犯・防災
防犯性の面では、戸建てよりもマンションの方が優れています。マンションは、オートロックや防犯カメラ、管理人の常駐などにより、外部からの侵入リスクを減らせます。また、高層階に住めば窓からの侵入も防ぎやすいです。
ただし、災害発生時にはエレベーター停止や断水などが発生しやすく、復旧までの生活に不便を感じることもあります。特に高層階では停電時の移動が困難になるでしょう。
戸建ての場合は、防犯カメラやセンサーライトを設置するなど、自分で防犯対策を講じる必要があります。しかし、耐震性が高い構造の建物を選べば、防災面では安全性を高められますし、断水などのトラブルが起きづらいこともメリットです。
住みやすさ
住宅の快適さは、広さや設備、立地、周囲の環境など多くの要素に左右されます。以下に、住みやすさに関する主なポイントを戸建てとマンションで比較した表をまとめました。
項目 | 戸建て | マンション |
---|---|---|
広さ | 延床面積が広く、庭や駐車場付きが多い | 専有面積は限られがち。庭などの屋外スペースは基本なし |
風通し | 窓が多く通気性に優れることが多い | 両面採光が難しい間取りもあり、通気性はやや劣ることも |
日当たり | 隣家との距離がある場合、採光性が高い | 建物の向きや階数によって日当たりが左右されやすい |
設備の充実度 | 設備は購入者の選択次第で自由度が高い | 共有設備が充実(宅配ボックス・ラウンジなど)していることが多い |
利便性 | 郊外の立地が多く、駅から距離がある場合が多い | 駅近・商業施設が充実した立地が多く、利便性が高い |
騒音 | 隣家と距離があり、生活音トラブルが起きにくい | 上下階・隣戸との音が気になりやすく、配慮が必要 |
戸建ては、物理的な空間の広さや静けさといった「暮らしやすさ」に強みがあります。一方、マンションは立地の良さや共用設備の充実といった「生活のしやすさ」に優れています。どの要素を重視するかによって、選ぶべき住まいのタイプも変わってくるでしょう。
リフォーム・リノベーション
戸建て住宅は、所有者の自由度が高く、法令や構造に反しない限り、間取り変更や増築などの大掛かりなリフォームやリノベーションも可能です。外壁や屋根の色変更など、自分の好みに合わせて外観にも手を加えられます。
マンションの場合は、専有部分に限ってリフォーム・リノベーションが可能です。しかし、管理規約により制限を受けることがあります。たとえば、床材の変更に制約があったり、工事時間に制限が設けられている場合もあります。また、共有部分には手を加えられません。
近年では、マンション向けのデザインリノベーションも増えていますが、自由度の面ではやはり戸建てに軍配が上がるといえるでしょう。
戸建てとマンションのメリット・デメリットを比較
以下に、戸建てとマンションの特徴を表にまとめて比較しました。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
戸建て | ・土地が自己所有となり、将来的な資産価値が期待できる ・生活音の心配が少なく、自由度が高い ・駐車場を敷地内に確保でき、月々の固定費を抑えやすい | ・外壁や屋根などの維持管理を自分で行う必要がある ・防犯設備が整っておらず自己対策が必要 ・固定資産税や修繕費など、出費がかさみやすい |
マンション | ・オートロックや管理人常駐など、セキュリティが充実 ・駅近や商業施設へのアクセスが良好 ・共有施設が整っており、快適な暮らしがしやすい | ・毎月の管理費や修繕積立金、駐車場代などの固定費が発生 ・専有部分以外の修繕は住民の合意が必要 ・生活音のトラブルが起きやすい |




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戸建てのメリット


戸建て住宅の大きな魅力は、周囲との距離が確保できるため、生活音をあまり気にせずに暮らせることです。子育て世帯やペットを飼っている家庭でも、のびのびと生活できる環境が整います。
また、土地が資産として自分のものになるため、将来的な資産価値の維持にも期待が持てます。さらに、マンションに比べて物件価格が安いケースが多く、駐車場も敷地内に確保できるため、駐車場代がかかりません。
管理費や修繕積立金といった固定費も不要で、月々のランニングコストを抑えやすいことも、戸建てならではのメリットといえるでしょう。加えて、間取りや外観の自由度が高く、好みに合わせた設計やリフォームが可能なのも、戸建ての大きな魅力です。
戸建てのデメリット
戸建ては、自分自身で建物の維持・管理を行わなければならないことがデメリットです。外壁の塗り替えや屋根の修繕、水回りのトラブルなど、年数が経つごとにメンテナンス費用がかさんでいきます。
また、マンションと比べて、利便性に欠ける立地であることも多く、車がないと不便に感じるかもしれません。防犯面ではオートロックなどの設備がないため、自分で防犯対策を講じる必要があります。
さらに、土地と建物を所有するので、固定資産税や都市計画税などの税金も高くなりがちです。購入時や所有中の諸費用が多くかかるので、注意しましょう。
マンションのメリット


マンションの最大のメリットは、セキュリティと利便性に優れていることです。オートロックや防犯カメラ、管理人の常駐など、防犯面の安心感があります。また、駅に近い立地や商業施設へのアクセスの良さも魅力で、通勤や買い物がスムーズです。
共有施設として宅配ボックスやラウンジ、ゲストルームなどが整っている場合もあり、機能面でも優れています。さらに、マンションは構造的に断熱性や気密性が高く、光熱費が抑えられるでしょう。
立地によっては、資産価値を維持しやすいといった特徴もあります。管理会社による定期的な清掃や修繕により、共用部分が常に整えられているため、住環境の美しさや清潔感が保たれやすいこともメリットです。
マンションのデメリット
マンションに住むうえでのデメリットとしては、毎月の固定費が挙げられます。管理費や修繕積立金、駐車場代などが必要となり、長期的に見ると負担が大きくなるでしょう。資産性が高いことから、税金も戸建てに比べて高額になる傾向です。
上下左右に他の住戸があるため、生活音がトラブルの原因になる可能性もあります。小さなお子さんのいる家庭や音楽など音の出る趣味がある方にとっては、制約を感じやすい住環境となるかもしれません。また、専有部分以外の修繕や改修には住民全体の合意が必要となるため、将来的に建て替えの議論が発生した場合、合意形成に時間がかかるでしょう。
戸建てとマンションはどっちがおすすめ?


戸建てとマンションにはそれぞれ異なる特徴があり、どちらが合っているかはライフスタイルや優先したい条件によって変わります。たとえば「広さ」や「資産性」を重視するなら戸建て、「立地」や「利便性」を優先するならマンションがおすすめです。以下に、戸建てとマンションのどちらが向いているかをわかりやすく比較したチェック表をまとめました。
こんな人におすすめ | ポイント | |
---|---|---|
戸建て | ・子育て世帯やペットと暮らしたい人 ・資産として土地を残したい人 ・広い住空間を求める人 | ・生活音を気にせず暮らせる ・土地の所有で資産価値が維持しやすい ・庭や駐車場など敷地を活用できる |
マンション | ・駅近や都市部で便利に暮らしたい人 ・防犯性を重視したい人 ・メンテナンスの手間を省きたい人 | ・アクセスや周辺施設が充実している ・オートロックや管理人などで安心感がある ・管理会社が維持管理を代行 |
戸建てがおすすめな人
以下のような希望を持つ方には、戸建ての暮らしがぴったりです。
戸建てがおすすめな人
- 広々とした住空間でのびのびと暮らしたい
- 庭をつくってガーデニングや家庭菜園を楽しみたい
- ペットと自由に暮らせる環境が欲しい
- 近隣の生活音を気にせず暮らしたい
- 土地を所有して将来の資産にしたい
戸建ては、家族のライフスタイルに合わせた間取りや住まい方ができることが大きな魅力です。また、郊外に建てれば自然も近く、子育て環境としても適しています。長く住み続けたい方や、自分好みの住まいをじっくりつくっていきたい方におすすめです。
マンションがおすすめな人
以下のようなライフスタイルを求める方には、マンションが適しています。
マンションがおすすめな人
- 通勤や通学の利便性を重視したい
- 防犯対策が整った住まいに安心して暮らしたい
- 共用施設や管理サービスの整った環境が良い
- 管理や修繕を任せたい
- 将来的に売却・貸し出しも視野に入れたい
マンションは都市部の立地が多く、駅から徒歩圏内の物件も豊富です。管理の手間が少なく、日々の生活に便利な環境が整っているため、忙しい共働き世帯や高齢の方にも向いています。快適さと安心感を重視する方におすすめの選択肢です。
戸建てとマンションの違いを理解して自分に合った住まいを手に入れよう
戸建てとマンションには、それぞれに異なるメリットとデメリットがあり、どちらが優れているかは一人ひとりの暮らし方によって変わります。資産性や自由度を重視するなら戸建て、利便性や管理のしやすさを求めるならマンションがおすすめです。まずはご自身やご家族のライフスタイルに合った住まいをイメージしながら、比較検討してみましょう。
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