マンションの購入は、住居の確保だけでなく、将来の売却や賃貸も視野に入れた「資産形成」という側面を持ちます。そのため、新築マンション価格が高騰する中で、購入価格に見合うだけの価値が将来残るのかどうかは、非常に重要な問題です。資産価値が低い物件を選んでしまうと、いざ売却が必要になったときに、ローンの残債を下回る「負動産」になってしまうリスクもあります。
本記事では、マンションの資産価値を構成する要素を深掘りし、調べ方や最新の価格推移について詳しく解説します。この記事を読めば、資産性を意識した賢いマンション選びができるようになるでしょう。
マンションの資産価値とは?


マンションの資産価値とは、購入後にその物件が持つ経済的な価値のことです。資産価値は、将来的に売却したり、賃貸に出したりする際の、価格と収益性に直結します。マンションの資産価値を意識することは、将来の住み替えや相続、売却益による老後の資金計画といった、長期的なライフプランを考えるうえでも不可欠な視点なのです。
マンションの資産価値には、大きく分けて「売却価値(換金性)」と「収益価値(賃貸性)」の2種類があります。具体的には立地や築年数、管理状況、周辺環境などが大きく影響し、人気エリアや適切に管理された物件は価値が下がりにくい傾向です。
売却価値
マンションの売却価値とは、将来その物件を市場に出したときにどれだけの価格で売れるかを示すものです。売却価値は、マンション購入時の資金回収や住み替え時の資金計画を考えるうえで、最も重要な指標となります。
マンションの売却価値を評価する要素は、立地や築年数、間取り、日当たり、さらには管理状態や修繕履歴などです。特に、駅近や再開発地域など利便性の高い立地は需要が絶えず、値崩れしにくい傾向があります。立地は、物件を現金化する際の市場競争力や、価格決定力に直結する要素です。
収益価値
マンションの収益価値とは、物件を賃貸に出した際に得られる家賃収入など、投資としての収益性を示すものです。将来的に転勤などで住居を離れる場合や、老後の安定した収入源を確保したい場合に重要となります。
マンションの収益価値には、周辺の賃貸需要や立地、間取り、築年数、設備の充実度が大きく影響します。特に駅近や大学・商業施設の周辺は、単身者や学生からの安定した需要が見込めるため、空室リスクも低下でき、高い収益価値を持つ傾向です。なお、賃貸需要が高い物件は、空室期間が短く、市場の変化に強いという特徴があります。
マンションの資産価値を左右する要素
マンションの資産価値は、立地と建物、そして市場のニーズという複数の要素が複雑に絡み合って決まります。これらの要素を理解し、物件を多角的に評価することが重要です。
マンションの資産価値を左右する要素
- 立地や利便性
- 建物の品質や管理状況
- 築年数
- 部屋の広さや住み心地
- 間取り
- 陽当たりや眺望
- 共用施設
立地や利便性
駅からの距離や都心・主要エリアへのアクセスの良さは、賃貸・売却両方の需要を高め、将来的な売却や賃貸時にも圧倒的に有利に働きます。なかでも、主要駅まで徒歩10分以内の物件は希少性が高く、資産価値も上昇します。


\ 主要駅から徒歩10分前後の駅近物件ございます! /
また、スーパーや学校、病院など生活に必要な施設が近くにそろっていることも、高評価につながるポイントです。利便性の高さは、価値の維持や上昇に直結します。
さらに、ハザードマップ上のリスクの低さや、商業系・住居系といった都市計画法上の用途地域も、立地の安心度や建物の将来的な建て替え可能性を左右し、資産価値に間接的に影響を与えます。
建物の品質や管理状況
建物の構造や施工の品質に加え、管理組合が適切に運営されているかどうかも、築年数が経過した後の資産価値に大きく影響します。適切な長期修繕計画があり、共用部分の清掃・メンテナンス状況が良好であれば、築年数が経過しても建物の劣化を防げます。
管理が行き届いている物件は市場での評価が落ちにくく、買い手や借り手の安心感も高まるでしょう。特に、修繕積立金の積立額が適切かは非常に重要です。逆に、管理体制のずさんさや修繕計画の不備は、築年数以上に物件の評価を下げてしまいます。



フジケンの新築マンションは管理もグループ会社が担当しています。
企画から管理までグループで一貫対応しているから、住んだあとも安心です♪
築年数
築年数はマンションの価値を判断する際に、最も分かりやすい重要な指標のひとつです。 新築や築浅物件は設備が新しく、修繕の必要も当面ないため、高値で取引されます。築年数が経つにつれて、価値は下がる傾向です。
ただし、耐震基準の適合や大規模修繕、リノベーションが適切に行われていれば、 設備や内装の古さがカバーされます。築年数が経っているマンションでも、一定の資産価値の維持が可能です。
部屋の広さや住み心地
専有部分の広さや快適性は、居住用としての需要を左右する大きな要素です。ターゲットとする家族構成や、ライフスタイルに合う広さであれば住みやすく、買い手や借り手からの評価も高まります。特にファミリー層にとって、最低限必要な広さが確保できるかどうかは重要です。
収納スペースの有無や天井の高さ、家事の動線設計なども住み心地に影響します。日常生活の快適さを支えるため、資産価値に直結するポイントです。また、遮音性や断熱性の高さも、快適な住環境として評価され、価値に反映されます。
間取り
時代やニーズに合った間取りは、住みやすさだけでなく、資産価値の維持にも不可欠です。 例えば、書斎やワークスペースを確保できる間取りは、リモートワークの普及によって単身・ファミリー層問わず人気が高まっています。また、アイランド型のキッチンはファミリー層に人気です。
反対に、柱の出っ張りが多く使い勝手の悪い間取りや、極端に特殊な設計は需要が限られ、資産価値を下げる可能性があります。将来的に、多くの人が住みたいと思える汎用性の高い間取りを選ぶことが、資産価値低下のリスクを避けるうえで重要です。


陽当たりや眺望
陽当たりが良く明るい部屋は、生活の快適性を高めるため人気で、資産価値にもプラスに作用します。特に、南向きの部屋や東南角部屋は、日照条件が優れているため高く評価されます。
また、マンションからの眺望も重要な要素です。高層階で見晴らしの良い物件や、周囲に遮る建物が少ない環境は希少性が高く、価格維持や上昇につながります。また、川沿いや公園に面しているなど、景観に付加価値がある物件も有利です。逆に、陽当たりが悪い、騒音がある、隣接建物による圧迫感があると、居住性が下がり、資産価値にマイナス要因となります。
共用施設
エントランスやエレベーター、駐車場などの共用部分が清潔に管理されているかは、物件全体の印象と資産価値に直結します。 マンションの顔となるエントランスが古びていたり、汚れていたりすると、買い手・借り手候補に悪い印象を与えます。
また、ラウンジやフィットネスジム、宅配ボックスなど、利便性や快適性を高める共用施設が充実していると、より理想的です。物件の魅力が増し、需要も高まります。
ただし、豪華な共用施設は、維持管理にかかるコストも高額になりがちです。維持費が過度に高額だと、かえって買い手・借り手の負担となり、資産価値の評価にマイナスに働きます。そのため、共用施設の充実度は、コストとのバランスが重要です。
マンションの資産価値の推移


国土交通省が公表する「不動産価格指数」によると、マンションの価格はこの数年で、上昇傾向が続いています。特に都市部では、用地取得コストや建築資材の高騰、人件費上昇の影響もあり、価格の上昇が顕著です。
また、低金利政策の継続、そして都心部への人口集中も、マンションの価格上昇に影響しています。今後も人口減少の一方で、利便性の高いエリアの需要は根強く、マンション価格の推移は「横ばいから緩やかな上昇」が予想されます。
※参照:不動産価格指数(令和7年6月・令和7年第2四半期分)|国土交通省


マンションの資産価値の調べ方


自分の検討しているマンションの資産価値を知るには、公的な情報と専門家の意見を組み合わせることが最も確実な方法です。 以下に具体的な調べ方を紹介します。
マンションの資産価値の調べ方
- 市場の相場から予測する
- 固定資産税評価額を調べる
- 土地の価格を調べる
- 不動産会社に相談する
市場の相場から予測する
同じエリアや築年数、広さが近いマンションの売買・賃貸価格を調べることで、自分の物件のおおよその資産価値を把握できます。市場の相場は最も「実勢価格」に近い指標です。
不動産ポータルサイトや国土交通省が公表している成約事例、不動産取引価格情報などを参考にすれば、相場感や価格動向をつかめます。また、複数の物件を比較することで相対的な価値を見極められ、売却や賃貸を検討する際の適正価格を予測することが可能です。
固定資産税評価額を調べる
自治体が算出する固定資産税評価額は、課税の基準となるものであり、不動産の公的な評価のひとつです。そのため、固定資産税評価額は、土地や建物の基本的な価値を確認する目安になります。ただし、実際の市場価格とは異なるため、あくまで参考として利用しましょう。
固定資産税評価額は、自治体から毎年送付される納税通知書で確認できます。納税通知書が手元になければ、役所で固定資産課税台帳を閲覧するか、 固定資産評価証明書を取得することも可能です。
土地の価格を調べる
マンションの資産価値は、建物部分の価値だけでなく、土地にも大きく左右されます。土地は、マンションに比べて価格の変動が緩やかです。土地価格が安定または上昇傾向にある地域であれば、長期にわたって資産価値を保てるでしょう。
土地の価格は、国土交通省が公表する公示地価や都道府県地価調査、不動産取引価格情報などを調べられます。現在の土地価格だけではなく、過去の推移を確認し、エリアの動向を把握しましょう。
不動産会社に相談する
マンションの資産価値は、専門の不動産会社に査定を依頼することでも確認できます。不動産会社による査定は、物件ごとの特徴や、内装のコンディションなどの要素も考慮してもらえる点が大きなメリットです。市場のデータを用いた机上査定、現地への訪問査定を通じて、最新の市場データや地域の需要状況を踏まえた、具体的な資産価値を算出してもらえます。
査定を依頼する際は、不動産会社が地域の取引に詳しいかどうかを確認しましょう。また、複数社に相談して比較することで、より客観的で信頼性が高い評価を得られます。査定は無料で行っている不動産会社が多いため、積極的に活用するのがおすすめです。
資産価値以外にマンション購入で考慮したいポイント


マンションを購入する際は、資産価値だけではなく、日々の生活の質に直結する「実際の暮らしやすさ」も重要なポイントです。資産価値が高くても、住み心地が悪ければ長期間住み続けるのは困難で、結果的に早期売却につながりかねません。
具体的には、間取りや収納の使いやすさ、遮音性や断熱性といった建物の性能が、快適性に繋がります。また、管理費や修繕積立金の将来的な値上げリスクといった、長期的に発生するコストも重要です。通勤・通学時間、スーパーや保育園などの周辺施設の利便性、住民層の雰囲気など、居住環境の質も生活満足度に大きく影響します。
マンションを将来的に売却するとしても、まずは自分が快適に住めることが大前提です。資産性と居住性のバランスを、よく検討しましょう。


マンションの資産価値を考慮して住みやすい住居を選ぼう
マンションの資産価値は、立地、管理状況、建物の品質といった複数の要素で決まり、将来の売却や賃貸収益に大きな影響を与えます。特に現在の市場は、価格上昇傾向が続いているため、資産価値を意識した物件選びが将来の選択肢を広げる鍵となります。しかし、最も大切なのは、その物件があなたのライフスタイルに合い、長く快適に住めるかどうかです。
私たちフジケンは、愛知県の三河エリアを中心に、利便性が優れた新築マンションを提供しています。資産価値が高いマンションをお探しの方は、フジケンへどうぞお気軽にご相談ください。三河エリアでのマンション供給戸数No.1の実績と豊富な情報を活かし、最適なマンションを提案いたします。



















