マンションを購入する際に、「都心か郊外か」で迷う人は多いのではないでしょうか。都心のマンションは利便性に優れた一方で価格が高く、郊外は価格が手頃でも通勤や生活の利便性に不安を感じる人も少なくありません。都心と郊外のどちらが自分に合っているかを見極めるためには、それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解することが大切です。
本記事では、郊外と都心のマンションの特徴を新築・中古の視点から比較し、メリット・デメリットを解説します。記事を最後まで読むことで、あなたのライフスタイルや予算に合った、最適なマイホーム選びのヒントが見つかるはずです。
郊外と都心のマンションの違い


郊外マンションとは、都市部から少し離れた住宅地にあるマンションを指します。例えば愛知県でいえば、名古屋市が都心で、岡崎・豊田・安城などの西三河エリアが郊外にあたります。
郊外のマンションは、都心部に比べて物件価格が抑えられ、自然が多く落ち着いた環境で暮らせる点が魅力です。一方で、郊外マンションは立地上、将来的な資産価値の下落リスクがあります。通勤や通学には時間がかかります。また、交通の便は都市部に比べて劣るため、通勤や通学にはやや不便かもしれません。
郊外の新築マンションの特徴


郊外の新築マンションは、価格の手頃さや環境の良さが魅力です。加えて、以下のような特徴があります。
郊外の新築マンションの特徴
- 都心と比較して物件価格が安い
- 都心部にアクセスしやすい
- 供給量が少ない
- 資産価値が下がりやすい
都心と比較して物件価格が安い
郊外の新築マンションは、都心と比較して土地代が抑えられます。そのため、同じ予算でも都心より広い部屋を購入できるのが最大の魅力です。土地の購入代金を抑えた分は、設備の品質に反映させたり、間取りを工夫したりもできます。このように、郊外であれば、最新の設備が整った広いマンションを、都心では考えられないような価格で購入可能です。
コストパフォーマンスを重視する家庭や、広い部屋を求める子育て世帯にとって、郊外の新築マンションは有力な選択肢となります。マンションによっては、駐車場代が都心に比べて格段に安い、あるいは無料である点も、車を所有する世帯には大きなメリットです。


都心部にアクセスしやすい
近年は鉄道や高速道路の整備が進んだことにより、郊外からでも都心部への通勤や通学がしやすくなっています。特急や快速電車を利用すれば、主要駅まで30〜40分程度で到着できるエリアも少なくありません。そのため、静かな環境でゆったり過ごしつつも、都市の利便性も享受できるようになっています。
また、都心と比較して電車の混雑が少ないこともメリットです。特に主要路線の始発駅に近い物件を選べば、座って通勤できる可能性が高まり、長時間の通勤であってもストレスを大きく軽減できるでしょう。


\ 主要駅から徒歩10分前後の駅近物件ございます! /
供給量が少ない
郊外では、開発のペースや規模が都心に比べて限られていることから、新築マンションの建設数が都心ほど多くありません。そのため、希望の間取りや立地条件に完全に合う物件を、見つけにくい場合があるのが現状です。特に人気のあるエリアや好条件の物件は、販売開始後すぐに完売することもあります。
郊外で新築マンションを探す場合は、情報収集を早めに行い、気になる物件が出たら迅速に行動することが大切です。エリアによっては新築物件が供給される頻度が少なく、購入のタイミングを逃すと、次の機会がいつになるか分からないというリスクも伴います。
資産価値が下がりやすい
郊外の新築マンションは、人口減少や需要の低下などの影響で、中古市場において価格が下がりやすい傾向です。築5年以内でも、購入時より1〜2割ほど価格が下落するケースもあります。そのため、将来の売却や住み替えを考える可能性がある場合は、立地や交通アクセスの良さ、地域の発展性を見極めることが重要です。
特に、車移動が必須となるような駅からの距離がある物件は、将来的な買い手がつきにくくなる可能性が高いため、より慎重な検討が必要となります。郊外の新築マンションを買うなら、資産価値を維持しやすい駅近や再開発エリアなど、需要が見込める地域を選ぶといいでしょう。
郊外の中古マンションの特徴
郊外の中古マンションは、価格の手頃さに加え、以下のような特徴があります。
郊外の中古マンションの特徴
- 物件の選択肢が幅広い
- ファミリー層に適した物件が多い
- 資産価値の目減りが少ない
物件の選択肢が幅広い
郊外の中古マンションは、新築に比べて市場に出ている販売数が多く、価格帯や築年数、広さなどのバリエーションが非常に豊富です。
過去に建てられた多様な物件が市場に出ているため、新築では予算オーバーになりがちな広さや、こだわりのある間取りなども見つけやすいというメリットがあります。また、リフォーム済み物件を選ぶか、リノベーションを前提とした住戸を選ぶかなど、自分の予算やライフスタイルに合わせて選びやすいことも特徴です。特に築年数が経過した物件は、管理状態が良ければ価格メリットが大きく、リノベーションによって新築同等かそれ以上の満足度を得られる可能性もあります。
ファミリー層に適した物件が多い
郊外の中古マンションは専有面積が広く、3LDK〜4LDKなどの間取りが中心です。専有面積が広く設計されている物件が多いため、子育て世帯に向いています。
周辺には公園や学校、スーパーなどの商業施設が整っていることも多く、子育て世帯にとって住みやすい環境が整っています。また、騒音や人混みが少ないため、のびのびと子育てができるのも郊外ならではの魅力です。落ち着いた暮らしを求めるファミリー世帯にとって、郊外の中古マンションはバランスの取れた選択肢といえるでしょう。


資産価値の目減りが少ない
中古マンションは、すでに築年数による価格の下落が進んでいるため、新築ほど大きな値下がりが起きにくいのが特徴です。特に立地が良い物件や管理状態が良好な物件では、郊外の中古市場も相場が安定しており、購入後に資産価値が大きく下がりにくい傾向があります。将来的に売却を視野に入れる場合も、値下がり幅が読みやすいため、資金計画を立てやすいでしょう。
また、リノベーションを行うことで、需要が高い「再生住宅」としての価値を維持しやすくなります。長期的な住まいや資産として安定性を重視する人には、中古マンションが向いています。


都心の新築マンションの特徴


都心の新築マンションは、価格は高いものの、生活利便性と資産性が魅力です。また、以下のような特徴があります。
都心の新築マンションの特徴
- 物件価格が上昇傾向にある
- 利便性に優れている
- ファミリー層向け物件は少ない
物件価格が上昇傾向にある
都心の新築マンションは、限られた土地価格や建築費の高騰、そして需要の集中といった複数の要因により、物件価格が年々上がっています。特に駅が近い物件やブランド力が高いエリアでは、希少性が高まる一方です。
そのため、都心の新築マンションは住居としてだけでなく、資産価値の維持や将来的な投資目的でも注目されています。しかし、そのぶん購入には非常に高い予算が必要です。ローン返済の負担も大きくなるため、慎重な資金計画が求められます。
なお、近年は建築コストの上昇傾向が続いており、今後も価格上昇の流れはすぐには止まらないと予想されています。


利便性に優れている
都心の新築マンションは、生活利便性が非常に高いのが最大の特徴です。基本的に駅やバス停が近くにあり、商業施設や医療機関、金融機関などが徒歩圏内に揃っています。交通の便が優れているため、通勤・通学の時間を大幅に短縮できるだけでなく、車を持たなくても生活に必要な用事が済ませられる点もメリットです。
このような特徴から、都心の新築マンションは多忙な社会人や単身層、シニア層からも人気です。日常の買い物や外食、娯楽施設へのアクセスがスムーズなため、時間を「買う」という感覚で都心を選ぶ人も多くいます。
ファミリー層向け物件は少ない
都心部では利用できる土地が限られているため、新築マンションはコンパクトな間取りが中心です。広い部屋や収納スペースを必要とするファミリー層にとっては、都心部の新築マンションは選択肢が少なく、希望条件を満たす物件を見つけにくい点がデメリットです。
高額なタワーマンションなど一部の例外を除き、広い専有面積を確保するのは難しく、予算との兼ね合いが難しくなります。マンションの広さと価格のバランスを重視する場合は、都心ではなく郊外エリアを検討するといいでしょう。
都心の中古マンションの特徴
都心の中古マンションは、需要が高く資産価値が落ちにくい一方で、競争が激しいのが特徴です。また、以下のような傾向があります。
都心の中古マンションの特徴
- 物件の選択肢が限られる場合がある
- 専有面積が狭く物件価格も高い
物件の選択肢が限られる場合がある


都心の中古マンションは人気が高いため、条件の良い物件はすぐに成約してしまいます。特に駅近や築浅の物件は競争率が高く、購入を迷っているうちに売れてしまうケースも少なくありません。このような背景から、希望条件に合う物件を見つけにくいという側面があります。
希望エリアで物件を探す場合は、スピーディーな行動と即決力が重要です。情報が出たらすぐに内見を申し込み、素早く購入の意思決定をする必要があります。また、都心の中古マンションは価格交渉の余地が少ないため、事前に資金計画をしっかり立てておくといいでしょう。
専有面積が狭く物件価格も高い
都心は土地が限られており、中古マンションであっても1LDKや2LDKといったコンパクトな間取りが中心となります。また、都心の場合は築年数が古くても、立地としての価値が非常に高いため、価格はなかなか下がりません。
結果として、郊外の新築マンションより狭い専有面積にも関わらず、都心の中古物件の方が高額になるケースが多く見られます。もちろん、都心で新築マンションを購入するよりは価格を抑えられます。しかし、住居費を抑えたい、あるいは広さを最優先したいといった場合には、都心の中古マンションは向きません。
郊外のマンションを購入する際のポイント


郊外のマンションを購入する際は「立地」「管理状態」「将来性」の3点を多角的に確認することが重要です。
立地については、通勤・通学の利便性を優先して選ぶといいでしょう。また、最寄り駅から徒歩10分圏内で、商業施設や学校、医療機関が整うエリアを選ぶと、資産価値の下落を抑えられます。
次に管理状態は、管理組合がしっかりと機能しているか、そして将来の大規模修繕に備えて修繕積立金が適正に積み立てられているか、長期修繕計画書などで確認しましょう。管理が行き届いているマンションは、築年数が経過しても価値を保ちやすくなります。中古マンションの場合は、設備のメンテナンス状況もチェックしておくと安心です。
最後に、将来性として、地域の再開発計画や地域の発展性をチェックしましょう。例えば、新しい駅の設置や、道路整備計画などの、交通インフラの拡充予定です。今後、開発や発展が見込まれるエリアなら、郊外でも資産価値を維持しながら快適な暮らしを実現できるでしょう。再開発計画などは、自治体のホームページなどで確認できます。
郊外のマンションの特徴を押さえて住む場所を決めよう
郊外のマンションは、自然が豊かで広い住空間を確保しやすく、家族でゆとりある暮らしを送りたい人に適しています。一方で、通勤・通学にかかる時間や費用、長期的に見た資産性などのデメリットも理解しておくことが大切です。家族構成やライフスタイル、そして将来的な暮らし方を具体的にイメージし、都心のマンションと比較・検討しましょう。
フジケンは、愛知県の三河エリアにおける、マンション供給戸数がNo.1のハウスメーカーです。豊富な地元の情報をもとに、郊外・都心それぞれのエリア特性を踏まえたマンション選びをサポートしています。具体的なエリアの相場を知りたいとい



















