家は、日々の暮らしの基盤となる大切な場所です。期待や夢が膨らむ一方で、資金計画や住宅ローン、将来のライフスタイルの変化など、考えるべき要素も数多くあります。適切なステップを踏まずに家を購入すると、理想の住まいを手に入れられたとしても、後悔が生まれるかもしれません。
そこで本記事では、家を買う前にまずやるべきことや、購入までの10ステップ、さらに注意点をわかりやすく解説します。理想の住まいを実現するために、家づくりの全体像を確認していきましょう。


家を買う前にまずやることは?


家を買う前にまずやるべきことは「理想の暮らしを具体的にイメージすること」です。ただ漠然と「家が欲しい」と考えるのではなく「子どもが安心して遊べる広い庭が欲しい」「趣味の時間を満喫できる部屋をつくりたい」といった、具体的な希望や夢を家族で話し合ってみましょう。
さらに、今の住まいの不満点や気に入っている点をリストアップするのもおすすめです。例えば「収納スペースが足りない」「キッチンが狭い」「日当たりが悪い」といった不満をリストアップし、解消する家にするにはどうすれば良いか考えましょう。反対に「このリビングの広さは気に入っている」といった満足点を新しい家でもどう活かすか、といったことを家族で意見を出し合うことで、家づくりの方向性がより明確になります。
また、住宅会社の建築事例やモデルハウスを見学することも、理想の暮らしをイメージする上で非常に役立ちます。


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家を購入する流れ10ステップ
家を購入するまでのプロセスは、以下の10ステップです。
家を購入する流れ10ステップ
- 物件の情報収集を行う
- 物件購入の予算を決める
- 希望条件を明確化し、優先順位をつける
- 資金計画を立てる
- 不動産会社を探す
- 物件を見学し、購入を申し込む
- 住宅ローンの事前審査を受ける
- 売買契約を結ぶ
- 住宅ローンの本審査を受ける
- 物件の引き渡しを行うスト
物件の情報収集を行う


家を購入する際には、まずさまざまな物件の種類について知ることが大切です。家には、大きく分けて「新築戸建て」「新築マンション」「中古戸建て」「中古マンション」「土地」といった種類があります。それぞれ特徴やメリット・デメリット、向いている人が異なるため、情報収集は欠かせません。
例えば、自由な設計を求めるなら注文住宅、入居までの手軽さを重視するなら建売住宅、都心部の便利な暮らしを選ぶならマンション、といったように、自身のライフスタイルに合わせて選択肢を絞り込んでいきます。物件の種類と向いている人の特徴を以下の表にまとめました。
物件の種類 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
注文住宅 | 間取りやデザイン、設備などを自由に設計できる | ・理想やこだわりを細部まで形にしたい人 ・家づくりを楽しみたい人 |
建売住宅 | 完成済み、または完成間近の家と土地をセットで購入する | ・費用や入居時期を明確にしたい人 ・現物を見てから選びたい人 |
新築マンション | 最新の設備と高いセキュリティが魅力で、都心部に多い | ・機能性が高い設備や快適性を求める人 ・利便性が高いエリアに住みたい人 |
中古戸建て | 新築に比べて価格が安く、庭や駐車場がある物件が多い | ・広い家や庭を安く手に入れたい人 ・リノベーションを楽しみたい人 |
中古マンション | 新築に比べて安価で、立地が良い物件が多い | ・利便性が高い立地を求める人 ・価格を抑えたい人 |


物件購入の予算を決める
家を買う前に、まずは毎月安定して無理なく支払える予算を明確に決めましょう。住宅ローンを組む際に重要な指標となるのが「返済負担率(返済比率)」です。返済負担率とは、年収に対する年間返済額の割合のことで、一般的には20〜25%が無理なく返済できる目安といわれています。手取り収入の25%を目安にすると、より安心して返済できるでしょう。
住宅金融支援機構の「2024年度 フラット35利用者調査」によると、物件ごとの平均購入費用は以下のとおりです。
物件の種類 | 全国平均購入費用 | 購入者の平均年齢 | 購入者の平均世帯年収 |
---|---|---|---|
注文住宅 | 5,007万円 | 42歳 | 729万円 |
建売住宅 | 3,826万円 | 42歳 | 626万円 |
マンション | 5,592万円 | 48歳 | 1,039万円 |
中古戸建 | 2,573万円 | 45歳 | 544万円 |
中古マンション | 3,033万円 | 47歳 | 650万円 |
注文住宅とマンションは、平均購入費用が高い傾向にあります。購入者の世帯年収も、他の物件種類に比べて高水準です。
なお、愛知県における戸建ての平均購入費用は、全国平均と比べて大きな差はありません。マンションと中古マンションについては、全国平均よりやや手頃な価格で購入できている人が多いようです。
物件の種類 | 愛知県の平均購入費用 | 愛知県の購入者の平均年齢 | 愛知県の購入者の平均世帯年収 |
---|---|---|---|
注文住宅 | 5,380万円 | 41歳 | 793万円 |
建売住宅 | 3,442万円 | 42歳 | 580万円 |
マンション | 4,916万円 | 46歳 | 960万円 |
中古戸建 | 2,704万円 | 46歳 | 565万円 |
中古マンション | 2,447万円 | 46歳 | 597万円 |


希望条件を明確化し、優先順位をつける
物件の情報収集と予算設定が済んだら、次は希望条件を明確化し、優先順位をつけます。理想の家を漠然とイメージするだけでなく、立地や間取り、駅からの距離、周辺環境といった具体的な条件をリストアップしましょう。
家族全員の意見をすべて満たすことは、現実的に難しいかもしれません。そこで、家族で話し合い「これだけは譲れない」という絶対条件と「できれば欲しい」という希望条件に分けることが大切です。希望条件に優先順位をつけることで、物件探しがスムーズに進み、本当に必要な家を見つけやすくなります。
資金計画を立てる


家を購入する際には、物件価格以外にもさまざまな費用がかかるため、綿密な資金計画を立てることが重要です。例えば、不動産会社の仲介手数料や登記費用、印紙税などの諸費用がかかります。さらに、不動産取得税や火災保険料、引越し費用なども予算に含めましょう。


これらの諸費用は、一般的に物件価格の5〜10%程度かかるといわれています。自己資金としていくら用意できるか、住宅ローンをいくら借りるか、そして毎月の返済額はどのくらいになるかなど、全体像を把握したうえで、無理のない資金計画を立てましょう。必要に応じて、不動産会社や金融機関のシミュレーションを活用するのもおすすめです。
不動産会社を探す


家づくりの成功は、信頼できる不動産会社を見つけられるかにかかっているといっても過言ではありません。インターネットで情報を探したり、知人からの紹介を受けたりして、複数の不動産会社を比較・検討しましょう。
不動産会社の担当者は、家づくりのパートナーとして、頻繁にコミュニケーションをとることになります。実績や専門性だけではなく、こちらの話に耳を傾けてくれるか、質問に丁寧に答えてくれるかといった、担当者の人柄や信頼性も確認することが大切です。


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物件を見学し、購入を申し込む
気になる物件が見つかったら、必ず現地に足を運び、自分の目で確かめましょう。図面や写真だけではわからない日当たり、風通し、周辺の騒音、近所の雰囲気など、実際に生活したときのイメージを具体的に感じ取ることが大切です。
建売住宅か注文住宅か迷っている場合は、両方のモデルハウスや完成見学会を訪れてみることをおすすめします。複数の物件を見学し、家族の希望条件を最も満たしてくれる「理想の家」が見つかったら、不動産会社を通じて購入を申し込みます。購入申し込みを行うことで、他の入居希望者がその物件に購入を申し込めなくなります。
住宅ローンの事前審査を受ける
購入申し込みと同時に、住宅ローンの事前審査を受けます。家を購入する際は、一括で支払わず住宅ローンを組んで購入するのが一般的です。住宅ローンを組むにあたって、金融機関に融資の可否と借入可能額を判断してもらう必要があります。
住宅ローンは、都市銀行や地方銀行、信用金庫などが用意しており、さまざまな選択肢があります。また、金利タイプも変動金利や固定金利など多種多様です。金利や手数料、保証内容などを比較し、自分たちのライフプランに合った住宅ローンを選びましょう。
売買契約を結ぶ


事前審査を通過し、購入の意志が固まったら、売主と「不動産売買契約」を結びます。不動産売買契約の締結時には、必ず宅地建物取引士から「重要事項説明」を受けるので、内容をよく確認しましょう。
重要事項説明書には、物件の権利関係、法令上の制限、契約解除の条件など、重要な情報が記載されています。疑問点があればその場で質問し、納得したうえで契約に臨みましょう。なお、契約時には、契約成立の証拠として物件価格の一部を「手付金」として支払うのが一般的です。
住宅ローンの本審査を受ける
売買契約を結んだら、いよいよ住宅ローンの本審査に進みます。売買契約前に申し込む事前審査は、簡易的な審査です。本審査では、金融機関がより詳細な情報をもとに返済能力を厳しく審査します。
審査では、収入や勤務先、勤続年数といった返済能力はもちろん、購入する物件の担保価値、そして健康状態など、さまざまな項目が細かくチェックされます。必要書類を漏れなく準備し、スムーズに手続きを進められるようにしましょう。
物件の引き渡しを行う


住宅ローンの本審査を通過し、融資が実行されたら、いよいよ物件の引き渡しです。引き渡し日には、物件の鍵や不動産の所有権を移転する手続きなどを行います。これらの手続きをもって、物件は正式に買主の所有物となります。
物件の引き渡し時には、本人確認書類、印鑑証明書、住民票、住宅ローン契約書など、多くの書類が必要です。当日に慌てることがないよう、事前に不動産会社や司法書士と協力して、必要な書類をリストアップし、準備しておきましょう。
家の購入を検討する際の注意点


家を購入する際には、以下の注意点を覚えておくことで、後悔のない選択ができます。
家の購入を検討する際の注意点
- ライフスタイルの変化を考慮する
- 住宅診断を受ける
- 不明点は質問し疑問を解消するリスト


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ライフスタイルの変化を考慮する
家は、何十年と住み続ける場所です。現在の状況だけでなく、10年後、20年後にどのような生活を送っているかを見据えたうえで、家を購入しましょう。
例えば、将来的に子どもが欲しいと考えているなら、子ども部屋を用意する必要があります。また、両親との同居を検討しているなら、バリアフリーや部屋の数を考慮しなければなりません。家族構成や働き方など、ライフスタイルの変化に柔軟に対応できる間取りや立地を選ぶことが大切です。
住宅診断を受ける
例えば中古物件を購入する場合には、ホームインスペクション(住宅診断)を受けると安心です。ホームインスペクションでは、専門家が家の基礎や構造、屋根、外壁などを細かくチェックし、建物の劣化や欠陥の有無を診断してくれます。
家の基礎や構造などは、内見しただけでは状態が分からない部分です。老朽化が進んでいる家を購入すると、将来的に多額の修繕費がかかるケースも考えられます。そのため、住宅診断を受けて修繕が必要か確認し、物件購入の予算や、長期的な収支計画に組み込んでおくといいでしょう。
不明点は質問し疑問を解消する
家づくりを進める中で、契約内容や専門用語など、不明点が出てくることがあるでしょう。特に、重要事項説明などには、専門知識がないと理解できないような内容も多く出てきます。もしも不明点があれば、遠慮せずにその場ですぐに質問し、疑問を解消するようにしましょう。
不安を抱えたまま着工を進めてしまい「理想と違った」「こんなはずじゃなかった」となっては、一生の後悔となる可能性があります。どんな些細なことでも、不動産会社や建築会社の担当者に確認し、納得したうえで次のステップに進むことが大切です。
家を買う前にやることを明確化し理想の住まいを手に入れよう
家づくりは、家族で話し合い、資金計画を立て、信頼できるパートナーを見つけることが成功への鍵となります。理想の暮らしを実現するためにも、まずは情報収集から始めましょう。
フジケンは、愛知県で戸建住宅・マンションの総建戸数13,000戸以上の実績を持つハウスメーカーです。住まいに関する情報が豊富な『フジケンハウジングサロン』や『リモート相談』では、住まいのプロへ無料でご相談いただけます。利用方法などは、公式サイトをご覧ください。
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